日記

 20年前、公園で捨てられようとしていた産まれたての子猫がいました。そこへ偶然?かどうか詳しい事は知りませんが姉の友達が居合わせて、うちで飼うと言って引き取ったそうな。しかし結局家で買うことを許されず公園に捨てることになるわけですが、、、その時どういう経緯かこれまた知りませんが、動物好きな私の姉なら飼ってくれるんじゃないだろうか?って感じで実家にその猫を持ってこられた。そして私を除いた家族会議の結果、猫を飼うことになってましたー。


家族会議が行われていた頃、私は何をしていたかというと、少年野球の練習中でした。小学生の頃は毎週土日は少年野球やってましたね。別に好きではなかったんですけど。
というわけで私視点で語るとすると、ある日少年野球の練習から帰ってくると家の中を子猫が走り回っていて、
『この子飼うことになったから。』と家族から告げられたのでした。


当時私は全く動物に興味がなかったので、正直邪魔だなーと思っていました。
とはいえ一緒に暮らしていると可愛いもんで、毎日小学校から帰ってくると、『えりちゃーん!!』と言って猫に抱きついて、そこからプロレスごっこに発展したりと、まぁよく遊んでもらいました。本当に弟みたいな存在でした。
あ、名前はエリザベスなんですけど、性別はオスです。なぜそんな名前がついたのかも私は知りません。最初から決まっていました。



そんなエリザベス君が、一昨日亡くなりました。20歳で、人間に換算すると100歳だそうです。
正月に実家に帰った時に会ったのが最後でした。元気が全然なくて、顔に瘤がありました。ダメもとで動物病院に親が連れて行ってくれたんですが、診断は骨肉腫でした。生検もせずになんで分かるんだろう?と思いましたが、獣医さんは見ただけで分かるんですかね、実際にみるみるうちに浸潤していって手の施しようがなかった。


最後の最後まで母が看病してくれて、最後はゾンビみたいな状態でしたが、タオルにくるまれて今日亡くなったそうです。


20年生きたペットは実家では最長。そして彼が最後のペットです。
20年も付き合いがあれば思い出がいっぱいなわけですが、私は高校を卒業して1人暮らしを始めてから実家には年に数回しか帰っていません。なので彼との思い出は実質10年に過ぎない。実際、実家に帰っても最近は『誰だお前?』みたいな感じで匂いを嗅いではどこかへ消えていく。そんな関わりしかありませんでした。


この10年間いろんなことがあったけど、私の中での実家は時間が止まっている。祖母が亡くなった時にも書いたけど、この10年間の実家での出来事に全く実感が湧かない。
もしも10年前、全く別の選択肢を選んでいたら、祖母やエリさんともっと関われた10年だったかな。。。
老後か何十年後かに実家で生活し始めるようになったら、そういうことが実感できて泣けそうです。


20年間お疲れ様でした。ありがとう。